何故ロールスロイスは高いのかその3つの理由

高級車の模型

ロールスロイスは、1906年にチャールズ・スチュアート・ロールズとフレデリック・ヘンリー・ロイスの二人が協力して作り上げた会社です。ロールスロイスとわかるような、フロントマスクや、パルテノン神殿を模したフロントグリルが放つ威厳は完璧を追求した車が放つ威厳と言えるでしょう。そんなロールスロイスの気になる値段は2,940万~4,870万円にもなります。しかし、何故こんなにもロールスロイスは高額なのでしょうか?ここではロールスロイスが高額な理由3点を紹介します。

すぐれた静粛性

第1の理由は「静粛性」です。ロールスロイスのラインナップにはシャドー、クラウド、ゴースト、レイスなどがありますがどの車種もまるで「幽霊のように静かで存在を感じさせず、高耐久性を持つ永遠の車」から名付けられたものです。エンジンはV12型気筒6.8リッターエンジンを搭載し、社内の静かさはもちろん、最高出力は460PSと高級セダンと変わらない仕様です。車外で車の隣に立ってもエンジン音はほとんど聞こえずV12気筒ガソリンエンジン車とは思えません。その静粛性は世界一とも言われエンジンが動き出した時に、ボンネットの上にたてたコインが倒れなかったという逸話があるほどです。乗り心地は都会の喧騒をはなれた森林の中で休んでいるかのような乗り心地で、この車を購入する人が値段をいとわないのも納得です。

パーツへのこだわり

第2の理由は、ひとつひとつのパーツにこだわりがあることです。例えば純銀で作られたボンネット先端にあるエンブレム。このエンブレムは高額なためドアロックと共に収納されます。もちろんエクステリアだけでなくインテリアもこだわりつくされています。内部のシートはゴーストで牛9頭分、ファントムでは牛11頭分の牛革がつかわれているとこのと。車のシートをこれだけと言わんばかりに本革にこだわるのもロールスロイスならではです。さらに価格800万円の「スターライトヘッドライナー」は天井に1340に及ぶ本物の光ファイバーを埋め込んだまるで星空の下にいるかのような雰囲気を醸し出してくれます。

製造過程はほぼ手作業

そして、最後の理由はその製造過程です。現在ロールスロイスを制作している工場は、英国南部のグッドウッドに位置しています。工場の周りは緑でかこまれており、自然にマッチするように考慮したそうです。驚くことに工場内では、ペイントの一部作業を除いて、すべてが手作業で行われています。非常に手間をかけて作っているからこその価格設定なのです。また、ロールスロイスのインテリアに使用されるウッドパネルは天然物を使用した本格的な仕様になっています。その素材は、ローズウッドと呼ばれる硬い木を使用しており、長持ちすることで知られています。ローズウッドは、イギリスへ運ばれた後数年間寝かせ、伸縮が落ち着くまで待ちます。その後イタリアでデザイン、かたどり、曲げ、ニス塗りをして完成するのに5年以上の月日が必要なのです。さらにロールスロイスは、職人の養成から携わっています。要するに車両価格の中に育成中の職人の人件費も含まれているのです。